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「子どもは欲しくないの?」と何回も聞いたけど

2月21日(水)

この半年くらい、彼女とのお勤めの時に「欲しくないんだね?」と念のために聞くことが何度かあった。それはフィニッシュ直前にゴムを被せるときに聞くことがほとんどだった。最近はめったにないが、それでもごくたまに、ギリギリのところで聞くことがある。

60代半ばになって、今さら子どもが欲しいのかと問われれば、「いらない」と答えるだろう。ところが、これは男としての本能かもしれないが、愛情を感じている女と暮らしていると、「この女との間の子どもを見てみたい」と思うことがときどきある。

昨年亡くなった妻は、日本でタイ人男性との間に3人の子どもを産んだ後、(帝王切開を3度やったので)それ以上妊娠しないように卵管を閉じていた。だから子どもはできない体になっていた。ところが僕と出会ってからというもの、何度も「あなたの子どもが欲しい」と言った。いくら彼女が望んでも、可能性はゼロ。ゴム製品を彼女との間では一度も使わなかったが、もちろん子どもが出来るはずもなかった。

この歳になってから子どもを作って苦労するつもりは全くない。でも、30歳になった今の彼女の将来のことを考えると、一人ぐらいは子どもがいた方がいいかもしれない、という思いも僕にはある。ところが、彼女はその話をするといつも否定する。

「絶対に子どもはいりません。子どもなんて、一生懸命育てても結局は親が苦労するだけです」と、にべもない。

きっと、子供を産んだ女性が相手の男に逃げられたりして、とても苦労している姿をたくさん目にしているからそう思うのかもしれない。タイという国は、そういう母子家庭がざらにある。ごく当たり前。親戚のネットワークがきちんと機能しているから社会問題にはならない。

親が苦労するというのは真実だが、同時に子どもは親の希望にもなりうる。それに、「子どもは社会の財産」という北欧福祉国家の考え方を僕は基本的には支持している。彼女はどうして子どもを拒否するのか本当のところはよく分からないが、あまり好ましい考えではないような気がする。みんながそんな風に思うようになったら人類は終わる。

もし僕が50代くらいまでだったら、躊躇せずにゴムを付けずに最後まで突き進むことだろう。彼女がいかに子どもを拒否していても、日常を見ていると、いざ出来てしまえばちゃんと子育てして、いいお母さんになる素質を持った女だと確信できるからだ。とは言え、相手が嫌だと言うのに無理やり作るのは一種の暴力だ。いくら僕がもう少し若かったとしても、そこまではやるべきではない。

以前、心配になって聞いたことがある。

「僕もいなくなって、キミも50歳くらいになって、もし子供がいなかったら、それからあとのことはどう考えてるの?年とってから淋しくなるよ。」

「全然。イサーンには(母方の)親戚がいっぱいいるのよ。そのうちの一人は将来ワタシの子どもになるの。今2歳の男の子。」

もちろん彼女が産んだ子どもでないことは確かだ。僕と彼女は4年越しの付き合いだ。まったく会わなかったのは、前の妻の病状がいよいよ悪化し始めて亡くなるまでの、去年の半年ほどだけだ。その間に妊娠して産めるわけもないし、仮にもし産んだとしても歳が合わない。

どうやら彼女は、イサーンにいる親戚の2歳の男の子の生活支援をしているらしい。ハッキリとは言わないが、調査能力は少しある僕が内偵したところでは(笑)、その子の母親に対して毎月2000バーツ仕送りしている。将来は、本当にその子に面倒をみてもらうつもりらしい。だから、これから成人するまで、成長段階に合わせて相応のお金を仕送りするだろう。

僕は彼女のしていることの是非を論じるつもりはない。それは彼女の母親の故郷であるイサーン地方のある町の、「しきたり」をよく知らないこともある。日本人的な考えで、いい悪いを言うことはできないからだ。

たとえば、「その男の子の母親は母親失格」だとか、「将来面倒見てもらうことを当てにするなら、自分で子供を産んで育ててみろ」とか・・・


今日は、「お勤め」がどうしたこうしたというような、どうでもいい話を面白がって書くのではなく、かなり真面目に記事を書いた。日本もそうだが、タイには子どもを取り巻くさなざまな問題が鬱積しているように思える。貧困に苦しむというのではなく、クスリに汚染される中学生や高校生もたくさんいる。亡くなった妻の連れ子をみていても、さまざまな問題を感じる。

子どもから笑顔が消えたらその国の将来は危ういと言う。かと言って、甘やかすとロクな人間が育たない。家庭でも学校でも、子育ては人類の永遠の課題だ。子どもを産んだ親が報われるとは限らない。逆も多いのは確かだ。書いているうちに、「自分の子どもを産まない」という彼女の選択も、あながち理解不能なことではないような気もしてきた。

世の中には、いくら子どもが欲しくてもできないカップルがたくさんいることもよく知っている。前の家の近所にも、そういうご夫婦がいて、チェンマイ大学病院に通っていた。日本でも、苦労されているご夫婦に会って直接話を聞いたことがある。だから、僕の思いは複雑だ。

本当の本心は?と、しつこく問われれば、「おじいちゃんの父親になってもいいから、彼女に子どもを産んでほしい」ということだろうか・・・だからセックスしたときに、まさに射精の寸前になって、「本当にいらないの?」と聞くことがあるのだろう。



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No title

私の場合、もう自分の子供はいらない。
これは日本の娘に釘を刺されていることもありますが、60半ばではその子に対し責任が果たせないと思うからです。
日本とは事情が違いますが、その子が成人するまでとても生きてられるとは思っていません。
相手は子持ちの方が良いと思ってるくらいです。子供がいない場合、欲しがるのが普通だと思うから・・・逆に困ります。
初婚は避けたいと思っています。だから相手探しが余計に難しいと思う今日この頃です。
来月には赴任でバンコクにいる娘も帰国してしまい、いよいよ一人ぼっちかと思うと複雑な心境です。

Re: No title

alfaさん、こんにちは。

娘さんがバンコクにいらっしゃるのですね。帰国されるという事は日本の方ですね。

> 子供がいない場合、欲しがるのが普通だと思うから・・・

そうでしょうね。僕の彼女は絶対にいらないと言います。父親が年寄りだとまずいのかもしれませんけど(笑)。実際、彼女は「遺伝子の異常」が多い高齢者男性の精子のことも心配なようです。僕のはどうだか知りませんけど。だいたい存在するのかどうかも知りません(笑)。

> 初婚は避けたいと思っています。

あんまり関係ないのではないでしょうか。連れ子は、男女とも思春期あたりから結構面倒ですよ。

No title

ああ、そうですね!!
経験者の言葉は重そうだなあ。

Re: No title

alfaさん、こんばんは。

僕の偏見のような気がしてきました。
連れ子だから問題があるということはないはずです。訂正します。
プロフィール

Niyom

Author:Niyom
2012年、60歳でチェンマイへ移住。2017年にタイ人の妻を病気で亡くした後、愛人だった若いタイ人女性と再婚、前妻が可愛がっていた小さな犬2匹も一緒に暮らしている。

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