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いよいよ明日だな・・・

2月25日(日)

意識してるのは僕だけではないようだ。ここ数日の彼女の様子はこれまでとは少し違う。

「いよいよ、この人の妻になるのね・・・」という感慨が小柄な彼女の様子から窺える。タイ人の女性にとって、婚姻届を出すことがどれほどに重いことなのか、それとも単に形式上のことに過ぎないのか、僕にはよくわからない。日本人ほどでもないかな・・・と思うんだけど、タイ人も同じかもしれない。

明日26日は“大安”なので、午前中に2人で婚姻届けを出しに行くことにした。彼女の父親を含め、親戚は一切関係ない。すべて僕と彼女の2人だけで決めている。結納金も払ってない。

「結婚しよう」とプロポーズしたのは、前妻が亡くなって暫くしてからだ。「好きな女の人と必ず再婚してください」という、僕への“妻の遺言”を実行している感覚があった。だから亡くなった妻への後ろめたい感情はなかった。むしろ後押ししてくれているような感覚さえある。

「早すぎます。一緒に暮らすのは、ずっと後にしてください。まずワタシたちの家を5年後くらいまでに建てましょう。それからでいいです」と、彼女は長期戦を望んだ。僕の妻が亡くなって1年も経たないうちに結婚するなんて、彼女は毛頭考えてもいなかったと思う。

潮目が変わったのは去年の11月だった。妻が亡くなってから6か月経っていた。

10月ごろから妻の長女(じゃじゃ馬)が得体の知れない男を連れ込むようになった。名前も知らないし、何をしてる男かもわからない。その男は、僕と家の中で目が合っても避けるようにして、一言も挨拶すらしない。名前も、いまだに知らない。

そんな日が1か月くらい続いた。僕は警戒した。大柄の、人相が良いとは言えない男が同じ家に寝泊まりしている。僕を完全に無視している。一体、何者・・・?そして、ある日・・・

前の晩にじゃじゃ馬たちが食べた食べ残しや食器類が台所に散乱していた。いつもの事だ。台所は、亡くなった妻が一番大事にしていた場所だ。「自分が死んだら、いつも台所にいますからね」と僕に言っていた、とても大切な場所だ。でも、子供たちはじゃじゃ馬に限らず、そんなことはお構いなしに、いつもひどく汚している。

僕は台所を自分で9割がた片づけたあと、じゃじゃ馬の部屋をノックした。少しは片づけさせようと思ったからだ。

「なんだよ!朝っぱらからうるさいよ!」という声が中からあって、じゃじゃ馬はドアを開けなかった。男がいることもあったのだろう。でも、そんなことはお構いなしに、僕は鍵を持ってきてドアを開けた。

「うるさいんだよ!」

「台所を片付けなさい!」

「自分でやるから、ほっとけよ!」

僕は頭にきて、じゃじゃ馬の手を引っ張って台所に連れて行った。

「なんでいつも、こんなに汚くするんだ。死んだお母さんが悲しむよ。」

「ここはオトサンの家じゃないんだよ!オトサンに関係ないよ。うるさいんだよ!」

「なんだって?」

僕はじゃじゃ馬の左の頬に軽く平手打ちをした。

すると、じゃじゃ馬は妹の部屋へ行って、何やら大声を出して喚いた。寝ていた妹の2歳の男の子がびっくりしてワーワー泣き出した。

「静かに。子どもがびっくりしてるじゃないか・・・」

すると、じゃじゃ馬は急にどこかへ電話し始めた。あまりに早口なので、誰に何を言ってるのか、僕にはわからなかった。

暫くして一人の警官がバイクに乗って僕の家にやってきた。その警官は、僕が玄関から出てくるのを待ってから、こう言った。

「どうしたんですか?女性から連絡があって、義理の父親に殴られたと言ってるんですけど、何があったんですか?」

警官から2メートルくらい離れたところに、じゃじゃ馬が黙って立っていた。

「この子は亡くなった妻の長女ですけど、台所を汚すもんだから、片づけろと怒ったんです。そしたら悪態をつくので1発平手打ちしました。」

「まあ何があったにせよ、お兄さん、落ち着いてくださいね」

そう一言だけ言って、警官は帰って行った。じゃじゃ馬は、あっけにとられて黙ったまま僕と警官を見つめていた。

あとで何人かのタイ人に聞くと、実の父親なら娘を殴ろうと何しようと、タイではほとんど問題にはならないが、親子関係がない“他人”の場合は“事件”となる可能性が高いのだそうだ。

そんな出来事があって、僕は明日結婚する彼女にすぐ相談した。すると彼女は、「今すぐに、あなたの知ってる弁護士に相談しなさい。明日ではダメです。今日すぐに」と言った。僕はその通りにした。

そして、11月の下旬、彼女は大急ぎで今の借家を見つけてきたのだった。家で起こっていることは尋常ではないと判断したのだ。電光石火だった。

弁護士が家にやって来たのは、11月下旬、僕が引っ越す前日のことだった。

「もうこの家に居たくない。亡くなった妻の長女は、ちょっと僕が怒ったくらいで警官を呼ぶような子だ。それよりも、正体不明の男がいるので怖い」と弁護士に訴えた。

なぜ怖いかと言うと、土地と家屋の相続のことだ。土地の権利者は亡くなった妻のまま、誰も相続してない。家屋の権利は妻の遺言によって僕が持っている。ところが、もし僕が死ねば、妻名義の土地だけでなく、家屋の権利もすべて子どもたちにいく。

弁護士と子どもたちとの話し合いの中で、僕は「家の権利をもつ僕と、土地の相続権がある子どもたち3人で、土地家屋を売ったお金を分けることにしたい」と主張した。弁護士は、関係者一人一人を別室に呼んで、土地家屋を売却することについて全員の意向を確かめた。どうやら、唯一反対したのはじゃじゃ馬だったようだ。

弁護士は、僕との通訳を介した話し合いの中で、3人の子どもが僕の実子でないことを知った。娘たちは養子ですらない。妻の遺言を作る時は、てっきり3人とも僕の子どもだと思っていたようだ。とくに、僕と同じ姓を持つ男の子まで連れ子だと知って弁護士は驚いた。

だからどうということはないが、弁護士は僕の気持ちをよく理解してくれた。ただし、土地の相続権を持つ3人の子どもの同意がないと、土地家屋は売却できない。ちょっと時間をおいてから、また弁護士を呼んで話し合いを持つことになった。

あとから聞いたところでは、じゃじゃ馬は僕に聞こえないように、「〇〇〇万バーツ、ふんだくってやる」と、息巻いていたそうだ。通訳の女性がそう言ってた。だからすぐには同意しないで、キャスティングボートを握ったつもりでいるのだろう。女は怖いね。

僕には実は秘密の魂胆がある。彼女と結婚したら、僕の持っている家屋の権利を彼女にあげてしまおうと思っている。

いま土地の権利証に、「土地の上にある構築物の権利は〇〇(僕の名前)」と書いてあるのを、彼女の名義に書き換えるわけだ。まだ弁護士に相談してないので土地の権利者(亡くなった妻)の同意がなくても書き換えられるかどうかわからないが、僕と結婚していれば、書き換えは正当な理由になるはずだ。なぜそうしようと思っているかって・・・それこそは秘密だ(笑)。



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No title

こんばんは、

ご結婚おめでとうございます。
本当に命の危険がありそうだから、長女と距離を置いて生活して正解ですね!
正体不明の男が長女をそそのかしている可能性もありますね!
長女と一緒に生活している次女と長男が心配です。

No title

私の友人に東大法学部を出た親子2代の弁護士がいます。弟も東大法学部を出て判事をしているので、業界では名の売れた兄弟です。

その兄とはテニスを通じて友人になり、私と二人でチームを組んで何度か訴訟事案を解決しています。

雑談中のある時、実子でも縁切りする事も出来ると言う話が出ました。と言うのも他のクラブのメンバーの隣の家で引きこもりの息子に両親が殺される事件があった為です。

実子でも縁切りした後は他人になり、実家に入ると不法侵入になるそうですからタイの法律は分かりませんが、出来るのであれば縁切りした方がよさそうですね。

しかしその一方でタイは安い金で殺し屋を雇えますから、そのリスクとの兼ね合いで手切れ金を渡すのも一つの方法かもしれません。

No title

お早うございます、まずわ結婚オメデトウございます後前妻の子供たちなかなか難しいですね弁護士さんに頼りにしないといけませんね私などタイの事全然知らないので何とも言えませんが頑張ってください。 傳

Re: No title

787さん、こんにちは。

> 正体不明の男が長女をそそのかしている可能性もありますね!

弁護士も、その可能性が否定できないので、注意するようにアドバイスしてくれました。

> 長女と一緒に生活している次女と長男が心配です。

じゃじゃ馬は、男の子とは前から犬猿の仲ですから。

Re: No title

傳刀さん、こんにちは。

> 弁護士さんに頼りにしないといけませんね

2年半くらい前に、じゃじゃ馬が交通事故に遭ったとき、お向かいに住んでいるタイ軍の関係者から紹介してもらいました。
妻が亡くなる直前に遺言書を作ってくれて、土地家屋の権利書の名義書き換えも破格値でやってくれました。

何か問題が起きると、気軽に相談に乗ってくれます。仕事もきっちりしてますから、信頼してます。

Re: No title

AAAさん、こんにちは。

> 実子でも縁切りした後は他人になり、実家に入ると不法侵入になるそうです

2人の娘とは何の親子関係もないので、法的には縁切りも何もないですね。単に僕の家に居座っている状態です。

> タイは安い金で殺し屋を雇えますから、そのリスクとの兼ね合いで手切れ金を渡すのも一つの方法かもしれません。

手切れ金と言うより、土地+家屋が売却できれば、3人の連れ子に相応の配分をしなければなりません。前妻の友達など、内情を知ってるどのタイ人も、「早く家を売ってしまって、じゃじゃ馬とは縁を切れ」と言いますね。弁護士を含め、全員、危険性を指摘します。ですから、僕が現在何処に住んでいるかも、高校生の男の子を含めて、誰にも話していません。

No title

おめでとうございます。
あやかりたいですね。唯なかなかこれと言った決め手がなく、新たに物色する日が続いています。
幸せの裏では嫌な思いもされてたんですね!!
タイの裁判所は基本タイ人の見方ですから、彼女の名義に書き換えられるならその方が有利ですね。

Re: No title

alfaさん、こんにちは。

> おめでとうございます。

ちょっと早いのですが、謹んでお受けします(笑)。ありがとうございます。

> これと言った決め手がなく、新たに物色する日が続いています。

ということは、まだ本命が決まってないということですかね。決め手は・・・なくてもいいかと。巡りあわせを大事に!

> 幸せの裏では嫌な思いもされてたんですね!!

自宅に居ると危ないと思って彼女に相談したら、何故か急に一緒に暮らすことになったのです。原因は亡くなった妻の連れ子なんですが、なぜか亡き妻がしっかりと見守ってくれてるような気がしてなりません。
プロフィール

Niyom

Author:Niyom
2012年、60歳でチェンマイへ移住。2017年にタイ人の妻を病気で亡くした後、愛人だった若いタイ人女性と再婚、前妻が可愛がっていた小さな犬2匹も一緒に暮らしている。

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