FC2ブログ

“女の言いなり”もまた楽しからずや

2月28日(水)

彼女と一緒に暮らすようになって、ちょうど3か月が経った。正直言うと、最初は不安があった。考えていたのと全然違う性格の女だったら・・・、金遣いのひどい女だったら・・・、料理もできない女だったら・・・。

はじめは生活上の意見がぶつかることもあった。でも年が変わるころまでに、徐々に頑固な僕が柔軟になり、彼女は彼女で上手に相手に合わせる術を学んでいった。

僕もそうだが、犬も完璧に彼女に操縦されている。彼女は今や完全に“お母さん”だ。2匹のうち、ちょっとだけ大きい方の「チビ」がとくにそうだ。

DSC_1594.jpg
(カメラを向けると、“お伏せ”をやめたチビ。従順だけど甘えん坊)

彼女が2階へ上がってシャワーを浴びはじめると、チビも2階へ上げってきて、シャワーが終わるまでジッと“お伏せ”をして待っている。彼女が洗濯ものを干しに外へ出ると、チビも一緒に出て洗濯物を咥えて彼女に渡す(のだったら面白いな)。3年一緒に暮らしている僕よりも、3か月にしかならない彼女につき従っている。2匹ともオス犬だということが関係あるのかもしれないが。

DSC_1333.jpg
(純正チワワのレックレック。やんちゃ坊主)


ところで話はガラリと変わる。“女の言いなり”というと、もうだいぶ前に亡くなった父と母を思い出す。

僕の両親は一緒になる時に親から勘当された。母の家系は僕が言うのも何だけど、由緒ある家系で、当時はかなりの田舎だったが駅前に広大な土地があった。母の父親は地元の名士だった。

その父親が2人の結婚を断固として許さなかった。母の相手(僕の父)は貧乏百姓の倅で、一介のサラリーマンだったからだろう。戦後間もない頃の話だ。それで僕の両親は駆け落ちした。今ならまずあり得ない本当の駆け落ちだった。父が母をさらって都会で一緒に暮らし始めたのだ。

やがて長男が生まれ、長女が生まれると、頑固な父親の勘当がやっとこさ解けた。僕が生まれたのは勘当が解けたあとだったので、田舎の広い母の実家で生まれたそうだ。

勘当は解けたけれど、僕の父は安サラリーマン。母はプライドだけはやたらと高い単なる専業主婦。決して楽な暮らしではなかった。僕が物心ついた頃に住んでいた家は借家で、6畳と3畳と、2畳ほどの台所しかなかった。そこに5人で住んでいた。もちろん風呂なんてなかった。今彼女と住んでいるチェンマイの家は、当時と比べれば“お城”のようなものだ。

そのあとも借家を転々とした記憶があるが、父は苦労して苦労して自分の家を持つことができた。しかし、昔風に言えば“家柄が違う”2人だったので、父は母に頭が上がらなかった。ほとんど夫婦喧嘩をしたことがなかったし、それらしい状況になっても、父の方から折れた。つまり、何事も結果的には母の言いなりにしかならなかった。だからいつも、“貧しいながらも楽しい”わが家だった。

僕もこの歳になってみて、はじめて“女の言いなり”になることが、こんなにも楽だったのかと気が付いた。まだ完全に実行はしていないが、入ってくるお金は全部彼女に渡して、すべて好きなように切り盛りしてもらうと、もっともっと楽に生きていくことができるかもしれない。

ところがである。これを書いていたら、さっき彼女が部屋に入ってきて、こう言ったのだ。

「今日からイサーンで家の建築工事が始まったって連絡がきたのよ」

「家って、誰の家?」

「何言ってるの。ワタシの家、ワタシたちが将来住む家に決まってるでしょう」

「・・・・??????」

「それとも、アナタはワタシと一緒には住みたくないんですか?」

「いや、そんなことはないけど・・・僕もイサーンに住むの?」

「嫌ならいいですけど、今から建てる家はワタシの家なんですよ」

「へえ・・・・そうだったんだ。初耳だけど」

彼女の母の実家はイサーンのシーサケットというところにある。結婚したら、「そこに住め」と言われるのだろうか???せめてあと15年は待ってもらえないだろうか。まだゴルフもしたいから。というより、これは本当の話なんだろうか。僕は家を建てるお金なんか出してないのに・・・・・

そう言えば、彼女は「4月になったらシーサケットへ1週間ほど行きたいんですけど、いいですか?」と言ってたのを思い出した。

「僕も一緒に行く」と言ったら、

「今はまだ家が汚いから、あなたは行くのが早すぎます。半年か1年くらいして綺麗になったら必ず連れて行きますからね」

そう言ってたのは、このことだったのかな?



にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

シーサケット

地図で見ましたが、チェンマイからはずいぶん離れていますね。700kmくらいでしょうか?

北のチェンマイご出身だから色白であられると思っていました。となると、シーサケットも美人の産地なのでありましょう。





Re: シーサケット

P-takさん、こんばんは。

> 地図で見ましたが、チェンマイからはずいぶん離れていますね。

車だと12~13時間かかるそうですよ。ちなみにバンコクまで(約700キロ)は9~10時間です。
「何もないところで、ものすごく暑いから、行っても面白くないよ」と彼女はいつも言ってます。
よりによって、そんなところに住めと言ってるのかな?多分本気ではないような気もしますが・・・?


イサーンは田舎

私が住んでいるマハサラカムもシーサケットもイサーンで田舎です。市内は都会でも、それ以外は、田舎で田んぼばかりです。
田舎暮らし好きなら、大丈夫です。
チェンマイは都会ですからね。
イサーンでは、家の跡取りは、女性が普通です。また、妻の家に婿養子のように、住むのが、普通です。イサーンの田舎なら、土地だけはありますから、200万円程出せば、そこそこ、立派な家が建ちます。100万円、約30万バーツでも、住める家が建ちます。家の材料の質で値段が違いますし、家の大きさですね。

Re: イサーンは田舎

スモール明さん、こんばんは。

> 田舎暮らし好きなら、大丈夫です。

さきほど彼女とご飯食べながら話したら、「できれば5年後にイサーンに戻りたい。もちろんアナタと一緒に。」と言いましたね。マジで。はじめてです、そんな話は。僕のこの先の人生、どうなっちゃうんですかね(笑)。田舎は好きですけど、よく遊びに行った千葉県の房総とか、若いころ住んでいた北海道とはだいぶ違いますよね。僕が生まれた京都府の田舎とも全然、全く、違うでしょう(笑うしかありません)。

> イサーンでは、家の跡取りは、女性が普通です。

なるほど。彼女は2年前に実の母親を亡くしています。お母さんの妹のことを「おばさん」ではなく、「お母さん」と呼んでいます。その跡取りが、どうやら彼女なんだと思います。僕がいなくなればイサーンに帰るのでしょうが、できればその前に、故郷に帰りたいのでしょうね。やっとわかりました。

No title

びっくりです、
むかしテレビで、事実は小説よりも奇なり、とNHKのアナウンサーが言っていましたが、いろいろなことが起こるものであるなと拝読して思いました。

人生のあゆみの半分は、自分の努力でなんとかなると信じて疑いません。


以前のエントリーへのコメントは、中折れで、失礼しました。

Re: No title

なまけものさん、おはようございます。

> びっくりです、

イサーンの大地で老後を過ごすことになるのか・・・彼女にうまく嵌められたのかな?

No title

奥様が故郷で家を建設中という話には、さぞ驚かれたでしょうね。
タイ人は一般的にサプライズ好きなんでしょうか。
私は今回、タイ知人の妹さん夫婦の車が突然新車に変わったのでビックリ。
そういえば着いたばかりの頃、旦那がスマホで車の動画を見ていたなぁと。買い替えは突然でなく、いちおう伏線が引かれていたのか?
いつも乗せてもらってる手前、祝儀代わりの宴会費用は多めに出させて頂きました。

今回は滞在中、チェンマイで初めて病院のお世話になりました。
歯茎の腫れと痛み、肩こり等から来てるのではなく隠れ虫歯が原因と判明。
今日帰国なので、月曜から大嫌いな歯医者通いが始まります。
歯を治し、次回は5 月下旬に来たいです。

Re: No title

MARINOこんばんは。


> タイ人は一般的にサプライズ好きなんでしょうか。

そうでもないと思いますよ。単にきちんと説明しないだけでしょう。“事前に根回し”のようなことは、あまりしないのだと思います。それに、急に思い立って何かをすることも多いですね。もっとも、タイ人に限りませんけど。
プロフィール

Niyom

Author:Niyom
2012年、60歳でチェンマイへ移住。2017年にタイ人の妻を病気で亡くした後、愛人だった若いタイ人女性と再婚、前妻が可愛がっていた小さな犬2匹も一緒に暮らしている。

最新記事
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR