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官邸は相当困ってるね

3月14日(水)

・・・・・首相の「私や妻が関係していたということになれば首相も国会議員も辞める」との国会答弁が問題の端緒との見方を示し、「首相の答弁に合わせないといけないということで改竄が始まったと私は見ている。(財務省が)忖度(そんたく)したんだよ」と持論を述べた・・・・・

これは昨夜遅くのデジタル版・産経新聞の記事からの引用。こう語ったのは、小泉純一郎氏だ。安倍さんが「・・・になれば首相も国会議員もやめる」と国会で言ったのは昨年2月17日。その後から文書の書き換え(改ざん)が始まったと言われているから、小泉さんの推理が当たっている可能性は相当にあると思う。

こういう記事が朝日か毎日ならどうってことないけど、読売と並ぶ自民党機関紙ともいうべき産経新聞だからね。これは自民党内で暗闘が始まっている気配を少々感じる。。(小泉元総理の発言自体はBSフジでの発言で、NHKもニュースで取り上げている)


そこで昨日、この「改ざん事件」について少し感想めいたことを書いたので、今日は僕も推理してみることにする。僕は、まず安倍さんの側に立って考えてみる。


<安倍さんの国会答弁の真意>

安倍さんはご存知のとおり、野党の質問中にすぐヤジを飛ばす癖がある。選挙応援の演説でも国民に向かって、「あんな人たちに負けるわけにはいかない」という感情的な言葉を吐く人物だ。とすると、「首相や国会議員をやめる」という答弁も、考えに考え抜いた答弁ではなく、野党の追及に対して咄嗟に口をついて出た言葉ではないかと僕は推測する。(議事録を確認してないが)

人間というものは、用意せずに咄嗟に発言した時は、ついつい本音が出やすいという性質がある。人間同士がちょっとしたキッカケで口論をはじめるのもこのためだ。抑えがきかなくなるからだ。

確かに安倍さんの奥さんは森友学園の(元)理事長夫妻と知り合いだったし、一時は名誉校長を引き受けていたわけだ。だから、改ざん前の決裁文書にもそれらしきことが「経緯」として書いてあったわけだ。安倍さん自身も籠池氏のことは当然名前くらいは知っていた。

しかし、奥さんとてストレートに「便宜を図ってやってくれ」と発言はしていないだろう。奥さんの官製秘書官(出世してヨーロッパにいる)が近畿財務局に問い合わせをしたのは事実だが、「問い合わせ」と、本来の意味での「口利き(何とかしてやってくれ)」は同じではない。境界線を引くのは難しいが、それは「事件性」があった場合の検事の判断だし、最終的には裁判官の判断になる。

だから、安倍さんは奥さんが「黒」だとはつゆほども思ってなかったし、今も当然思ってない。ましてや自分が口利きをするわけはないし、官邸の秘書官もどうやら全く関与してないようだ。もちろん信じられないような低い価格での売却契約はおかしいとは思っただろう。でも、奥さんは「白」だと思い込んでいるから、野党議員の追及に対して、ついつい感情的な答弁をしてしまった。

答弁はあとからでも修正は可能だ。でも、あれは言い過ぎだったと自己反省したとしても、「やっぱり、もしもの時のことを考えると、『首相や議員をやめる』と言ったのは撤回します」と言うわけにはいかないわな(笑)。


<文書の書き換えは誰が指示したか>

多分、去年2月以降の文書の書き換え(改ざん)は、官邸からの指示ではないだろう。見事に悪代官の面構えをした麻生財務大臣が関与しているかどうか、それは分からない。しかし、悪代官は記者会見で執拗に執拗に「佐川のせいだ」「理財局の一部がやったことだ」と言い張っていた。普通は、そんなにムキにならない。

「真相は調査中だが、佐川前国税庁長官、当時の理財局長が部下にやらせたことだと<思う>」と言わなければならない。そうではなく、「あいつのせいだ。あいつのせいだ」と記者の前でガキみたいに繰り返し言うのは、麻生さんも相当に動転しているのだと思う。

これも僕の推測だけど、麻生さんは関与していないと思う。書き換えのあった当時、もし財務省の官房長から、

「森友の件で総理に迷惑がかかってはいけないので、決裁文書を書き換えることにしたい」

というような、とんでもない報告が麻生さんに上がってきたら、「よっしゃ、わかった。そうしてくれ」と、言う訳はないと思う。

「そんなことをしたら、いつかはバレるからやめておけ。放っておいても総理に火の粉が降りかかることにはならないよ」

と、言うはずだ。


一部のバカをのぞいて、政治家もそれ程のバカではない。麻生さんが某省の大臣だったころ、局長級の高級官僚から聞いた話しから判断すると、麻生さんはもちろんバカではない。安倍さんと同じく漢字があまり読めないだけだ(笑)。それに決断は速いし、官僚のようにグジャグジャと細かいことを言わない人だ。

もし麻生さんから書き換えの了解を取ろうとすると、その話は官邸に筒抜けになる恐れがある。それもいいことではないのだ。もし官邸に反対されたら、それで幹部の出世はナシになる可能性が大だ。この違法行為、あるいは違法すれすれの悪事を実行しようとすれば、計画を知っている人間は組織内にとどめる必要がある。政治家は、案外お喋りだから危ないのだ。

ということで、麻生さんの記者会見での発言は半分ホントで半分ウソだ。つまり、当時の佐川局長の独断でやったことではないだろう。官僚は、ましてや佐川氏のような局長にまで上ってきたキャリア官僚は、独断で危ない橋は渡らない。局長の上司(事務次官)の了解をとっているはずだ。だから、犯行は組織ぐるみとなる。となると、麻生さんは何も知らなかったとしても、アウトだ。財務省の最高責任者は事務次官ではなく、もちろん大臣だからだ。

麻生さんは、自分が責任をとれば、安倍さんにも火の粉が飛んで行くことくらい重々承知だ。今は、倒閣すべきときではないと麻生さんは考えている。だから、佐川氏一人の責任にして乗り切る方向を模索している。野党どもはともかく、そんなことでメディアや世間が見逃してくれるとは実は思ってないが、とりあえずはそのストーリーを試してみる価値はあると判断したのだろう。


以上が僕の「推測」だ。

安倍さんも麻生さんも、自分はまったく潔白だと信じ込んでいるだろう。安倍さんは、書き換え(改ざん)が明るみに出てはじめて、「家内も(考えてみれば)余計なことしてくれたな・・・」と心の底では思っているかもしれない。奥さんには何の権限もないから、法的に問題となるようなことは何もないのだが。

この推測が正しいとすれば、非常に大きな問題がある。

もし官邸と麻生さんで擦り合わせたストーリー、つまり「辞めさせた佐川と、一部の部下だけに責任を押し付ける」というストーリがもしも世間に通用したとしたら、これはとんでもない汚点を将来に残すことになるだろう。

財務省の官僚たちは(だぶん事務次官も知っていただろうと思う)、もう政権のために、ひいては国民のために自分を犠牲にしてでも働こうという意欲はこれっぽちも持てないだろう。部下にとって、上司から梯子を外されるほど惨めなことはない。やけ酒で済む話ではない。死人まで出ているのだから。

官僚出身の、ある評論家は「これから財務省の官邸に対する反撃がはじまる」と書いていた。もし、この「事件」がすべて財務省官僚が自分を守るためにやったことだとなったら・・・・それは何を意味するか。

「政権を守るために、必死の思いでやったことなのに、政権中枢は何という冷たい人たちか」となっても何ら不思議はないだろう。『権力の冷酷さ』は、高級官僚にとっても、自分がひどい仕打ちを受けてはじめて分かるのだろうと思う。

今日は、すべて推測で書いた。だれも信用しないように。もし佐川氏が証人喚問されたら、一体、それでも政権を守ろうとするのだろうか・・・きっと、そうだろうな。文部省の前の事務次官のような人間や、評論家になるようなごく一部の人間を除けば、死ぬまで権力に盾突けないだろう。そういう風に長い間生きてきたんだから。ご同情申し上げたい。



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昨日書いたこの記事に論理破綻がないか、今日読み返してみた。破綻はないが、肝心なことが抜けていた。

もし財務省の高級官僚が(財務大臣や)総理大臣の気持ちを忖度(そんたく)して書き換えたのなら、その事実を政権幹部が知らなければまったく意味がない。法を犯してまでやったことに対して「よくやった」と言ってくれなければ、官僚としては、やる価値がない。そうでないと、出世のための点数稼ぎにならない。キャリア官僚は、とにかく出世したいのだから(それは悪いことではないんだが)。

僕は、小泉さん言うような「忖度説」の可能性はあると昨日は思ったが、「忖度説」には致命的な欠陥がある。財務省の脇が甘いのではなく、政権の脇が致命的に甘い可能性がある。大方の識者も、お友達以外はそう思っているようだ。
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No title

こんにちは。
安倍首相の奥さんのFacebookでは現在のもめごとが
まるで他人事のような笑顔でいろんなイベントに出席
していますね。
イベント主催側が奥さんのタイムラインに投稿して
持ち上げているようで何となくすっきりしませんね。
個人的な感想ですが・・・。

Re: No title

longstayasianさん、こんばんは。


> イベント主催側が奥さんのタイムラインに投稿して
> 持ち上げているようで何となくすっきりしませんね。

もちろん、すっきりしませんね。問題の本質は、「総理大臣である夫の威を借りて、役所に圧力をかけたことが本当になかったのかどうか」・・・それに尽きますね。



No title

ブログを拝見し、また知り合いの知り合いにご当地の様子などを聞き、
チェンマイにロングステイしている方の実相がいくらか分かってきたような気がします。
参考になります。ありがとうございます。
すでに年金を受給していて、タイにロングステイを検討しています。

以上。

エントリーにつき、タイご在住で、日本で起きたことへのリアルタイムでのご考察に感銘しました(賛成という意味ではありません)。
「もう政権のために、ひいては国民のために」というのは、あったかもしれない秀でた官吏道の心得のように思いました。


Re: No title

なまけさん、おはようございます。

> すでに年金を受給していて、タイにロングステイを検討しています。

場所はどちらか存じ上げませんが、お待ちしています。

> 日本で起きたことへのリアルタイムでのご考察

日本で起きていることには大小さまざま、常に関心を持ち続けています。
ブログに書くかどうかは迷いますが、文章にしないと自分で考えたことになりませんから、ときどきは書きます。
自分の思考の痕跡は、どこかに残したいという欲求があるのです。

余計なコメント

>法を犯してまでやったことに対して「よくやった」と
>言ってくれなければ、官僚としては、やる価値がない。
という見方に同意します。

そのうちにチェンマイにも数週間は滞在して、居心地を確かめたいと思います。
いまは、とりあえず、バンコク以南で、
あまりマレーシア国境近くでないところを検討しています。



Re: 余計なコメント

なまけさん、こんばんは。

僕もサラリーマンだったので、官僚の人たちの心理が少しはわかります。

> いまは、とりあえず、バンコク以南で、

北の方で言うと、イサーンのウドンタニもいいですよ。チェンライも。でもチェンマイは、総合的に考えると、やっぱり一番だと思います。
プロフィール

Niyom

Author:Niyom
身を削って過ごした30余年のサラリーマン生活にピリオド。ここチェンマイに移り住んでからも、楽しいこと辛いこと、いろいろとありました。でも、それは全部過去のこと。人生、どこまでリセットできるものなのか、自ら実験台になって生きています。

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