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これは遺伝なのか、それとも愛情の欠乏なのか?

6月2日(土)

今日は息子の“入学式”だった。朝7時前に迎えに行って学校へ向かった。彼女は今日は仕事があったので一緒に行かなかった。

講堂のような広い場所に生徒と保護者が集められ、2時間以上にわたって校長はじめ5~6人の先生が演説した。それで終わりではなく、日本式に言うとPTAの会長さんの演説まで聞かされた。タイ人の生徒も親も意外に我慢強くて、勝手に動けない生徒はともかくとして、途中で席を立つ親はほとんどいなかった。正直言うと、一体何を話しているのか、僕には99%分からなかった。

そのあと、それぞれの教室に保護者が集まって、担当の先生から細かな説明を受けた。講堂での演説よりは聞きやすかったが、半分くらいしか理解できなかった。彼女がいてくれたらなあ、と思った。

入学式が終わってから、息子の大好きな「COCO一番」のカレーを食べに、MAYAショッピングセンターへ行った。そこまでは何も問題がなかった。そのあとだ。

息子が勉強するのは建築設計なので、いろいろと図面作成のための道具が必要となる。それらを探してあちこち移動している間に、息子の精神状態が異常になってきた。

特殊な定規のようなものを買う必要があった。MAYAの中にある店は、学校からもらったリストに書いてある参考価格よりもだいぶ高かった。「この店は高すぎる。別の店に行って値段を聞いてみよう」と、今度はセントラルフェスティバルへ行った。そこの店にはお目当ての品物がなかった。息子は堪忍袋の緒が切れたように態度を一変させた。どうして最初の店で買わなかったのか、と怒った。少しでも安い店を探そうとしているのがそんなに気にいらないのだろうか。

いつものパターンだが、息子は「もういいよ、いらないよ!」と言った切り、一言も口をきかなくなった。そのあと昨日懸案になっていた掃除機を買ってあげたが、それでも機嫌は直らない。僕たちが使っているよりもはるかに高い掃除機を買ったのだけど、そんなことは息子に通じるわけがない。何が気に入らないのか知らないが、駐車場のコンクリートの壁に体当たりしたり、車のドアを思いっきりバタンと閉めたり、異常な行動をするようになった。そして車の中で悪態をついた。

「お父さんは他人の前では、僕のことをいろいろ考えてるようなふりをしているだけだ。ほんとは僕のことなんてどうでもいいんだ。もうわかったよ。何にもいらないよ。もうどうでもいいよ・・・」

これは今に始まったことではない。不満が募ると、「もうどうでもいい」と言い出すことはこれまでもよくあった。亡くなった母親にも同様の傾向はあった。焼けのやんぱちになりやすい性格だ。ちょっとしたことで自暴自棄になる。しかし、「お父さんは僕のことを考えているふりをしている」という台詞は初めて聞いた。これは病気かもしれないと思った。精神を病んでいるのかもしれない。そうでないとすると、自分の思い通りにならないことがあったら、それに耐えられなくて切れているわけだ。分かりやすく言うと、究極の我儘だ。

こういうとき、どう対処すればいいか、よくわからないが、腫れ物に触るような態度はかえってよくないと考えた。だからわざと怒鳴った。

「お前馬鹿か!どれだけお前のことを考えてやってるか、まだ分からないのか!いい加減にしろ!」

本当は優しい言葉をかけるかどうするか迷った。でも、それは僕の心にもないことを言うことになるので、今まで通り、僕の地を通した。息子は一切口をきかず、完全に塞ぎ込んでしまった。もし本当に精神疾患なら、これはマズイなと心の中で思ったが、その確率は高くはないだろう。言ってみれば、ヒステリーのようなものだ。お互い様かもしれないが(笑)。これは放っておけば治るだろう。放っておいて治るなら、精神疾患ではない。

新しい掃除機をアパートに運び込んでから、サラピーの家まで息子を送って行った。アパートで生活するのは明日からの予定だ。修理に出していたバイクが明日受け取れると聞いていたので、「修理代がいくらか、電話して聞いておけ」と言ったら、息子は蚊の鳴くような小さな小さな声で「はい」と答えて車を降りた。見ると、裸足だった。サンダルを車の中に残していたのだ。「おい!ちゃんと靴を履け!」と怒鳴ったら、夢遊病者のような顔つきで戻ってきて、サンダルを履いた。

夕方、息子に入学式のときに撮った写真をLINEで送った。そうするとすぐ、「ありがとう」というタイ語の返事が返ってきた。しめしめと思った。間髪を入れずに「愛してるよ」とタイ語で書いた。言葉での返事はなかったが、嬉しいときの絵文字が返ってきた。してやったり!と言う感じがした。


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ぼくのかつての姿

ぼく自身の中2~高時代の危機を思い出します。
(振り返るとぞっとします。)

違いは異性にもてたかどうかだけ。

ぼくは、高2の終わりに良い友に巡り合って救われました。

Re: ぼくのかつての姿

P-takさん、おはようございます。

> ぼく自身の中2~高時代の危機を思い出します。

程度の違いはあっても、男の子は大体その頃に問題を抱えますね。もっと小さい時に、はっきりとした反抗期を経験した子は、思春期の問題は小さくなるそうです。息子は、反抗期がありませんでした。それで、今が重症なのです。

> ぼくは、高2の終わりに良い友に巡り合って救われました。

彼にも友達はたくさんいますが、よいかどうか・・・

遅く来た反抗期?

単なる反抗期とは違う感じがします。
とにかく、かまって欲しい時期です、親の愛情に飢えてます。
若妻に対する焼きもちもあるかもしれません。
新しい学校に慣れるこの3-4ケ月が、彼の人生に大事な時期だと思います。
思春期です、しっかりフォローしてあげて下さい。

Re: 遅く来た反抗期?

のり3さん、こんばんは。

> とにかく、かまって欲しい時期です、親の愛情に飢えてます。

彼は小さい時から、なかなかユニークな環境に置かれています。私との関係で言うと、下手すると拗れるかもしれませんが、乗り切ると、いい青年になるような気がします。

> 若妻に対する焼きもちもあるかもしれません。

これは今のところ何とも言えませんが、最終的に義理の父親だけが頼りだということをきっちり自覚しているような気がします。いくら厳しくしても、その思いを裏切らないように気を付けます。
プロフィール

Niyom

Author:Niyom
2012年、60歳でチェンマイへ移住。2017年にタイ人の妻を病気で亡くした後、愛人だった若いタイ人女性と再婚、前妻が可愛がっていた小さな犬2匹も一緒に暮らしている。

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