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クルマをめぐる一騒動

先月下旬、僕は車の自損事故を起こした。日本からやってきた知人を観光地へ案内したとき、駐車場にあった細い鉄柱が目に入らず、車の左ドア付近にぶつけてしまったのだ。ベテラン運転手としては、実にみっともない運転ミスだった。

事故から4~5日あと、修理を依頼するために、まず妻と一緒に近所の三菱ディーラーを訪ねた。この4月に、最上級の自動車保険をやめ、自損事故には対応しない経済的な保険に変更したばかりだった。修理代の見積もりは、およそ32,000バーツ。修理期間は最低でも2週間と言われた。

先月知り合ったばかりのTは、「別の三菱の店にも行って、合い見積もりさせたほうがいいわよ」と言うので、僕はその通りにしてみた。行ったのはチェンマイで最も大きな別系列の三菱ディーラーの店で、Tのアパートからは比較的近かった。

その店の見積もりは29,000バーツで、修理期間は1週間と言われた。当然、Tと一緒に行った後の方の店を選んだ。それでも1週間は車がなくなる。バイクに乗れない僕は途方に暮れることになる。車がなければゴルフもできないし、買い物もできない。もちろん20キロ離れたTのいるアパートに行くことも出来ない。

そこで修理期間中、妻のお姉さんが使っている車を借りることを考えた。お姉さん名義の車とは言っても、その車は僕のお金で買った車で、まだ3年ほど残っているローン代を毎月出してあげている。お姉さんは普段はバイクに乗っているのだから、当然すぐに貸してくれるものと思っていた。

ところが、2日たっても3日たっても、色よい返事が来なかった。妻を追及すると、「姉は仕事で車を使ってるみたいで、どこに行ったか知りません。連絡がつかないんです」と、変なことを言うのだ。いつもLINEで連絡をとり合っているお姉さんだ。何日も連絡がつかないというのは嘘だと思った。しかもバイクで行けば、たった5分のところに住んでいる。

さんざん催促したところ、4日目になってやっと車を貸してくれるという返事が来た。これで一安心。「明日からでいいから車を借りるよ」と言って、僕は自分の車を少し遠いところにある三菱のディーラーへ持ち込んだ。その日は車のない僕を、Tが親戚の車を運転して家の近くまで送ってくれた。

そして次の日、朝からお姉さんの車が来るのを待っていた。その日はとくに何処へ行く予定もなかったのだが、とりあえず車を傍に置いておきたかった。一日1回は、1人で近所で食事したり買い物することが多いので、とにかく車は必需品なのだ。

ところが車がなかなか来なかった。仕事のなかった妻は「姉はお昼になると言ってますので、少し待ってください」と言った。その日、家にはほとんど食べ物がなかった。僕は朝も昼も、食事抜きとなった。そして午後になって、バイクでどこかへ出かけていた妻が帰ってきて、こう言ったのだ。

「車のバッテリーを交換しなければならないそうです。2000バーツかかります」

またお金の話だ。小型車のバッテリーは2000バーツもしない。1200バーツあれば交換できることくらい僕でも知っている。だから1000バーツだけ彼女に渡した。そして更に3時間ほど待ったが、車は来なかった。バッテリーの交換だけなら15分で済む。

この話をLINEを使ってTにした。Tはその日、タイ人の甥が家族ぐるみで日本からチェンマイに来ていたので、車を運転してあちこち連れまわっていた。前日に僕を送ってくれた車だ。Tは僕の様子を想像して、えらく心配した。

「朝からほとんど食べていないんでしょ。車のことも心配ですけど、そっちの方が問題です。今親戚の家族とあなたの家に近いグッドビュー・レストランで食事してます。夕方彼らを空港へ送るまで、まだだいぶ時間があります。今から迎えに行ってあげますから、一緒にここで食べませんか?甥の奥さんは日本人なんです。」

僕はお姉さんの車を待つことを優先した。でも来ない。朝から6時間以上。バッテリーを交換すると言ってからでも3時間以上経っていた。もう夕方になっている。するとTからまたLINEが来た。

「車はもう来ましたか?まだ来てないんだったら、今から家まで迎えに行きます。とにかく、アナタに何か食べさせなくてはいけません。車の話なんて、そのあとでいいですから・・・」

僕は返事を躊躇した。妻やお姉さんと、Tが・・・家の近くで鉢合わせになる恐れがあると思ったからだ。

それからおよそ30分、妻はバイクに乗ってまたどこかへ出掛けた。「今から車を取りに行きます」と言って出たのだが、彼女は車を運転できないし、バイクで取りに行ける訳もない。意味不明だった。そうこうしているうちに、親戚の家族を空港まで送り終えたTがムーバーンの近くに来てしまった。僕は犬2匹を残して家を出た。そしてその日、僕は家に帰らなかった。

Tは甥に僕のことを話したそうだ。ただし、話題にしたのは車のことだけだという。そうしたら、タイ人の甥はこのように言って憤慨したという。

「その人のタイ人の奥さん、かなりおかしいんじゃないか。旦那に買ってもらった車だろ。困っていたらすぐに貸して当たり前じゃないか。それを何日も返事しなかったり、何時間待っても持ってこなかったり・・・さらにバッテリー交換?絶対おかしいよ。バッテリーに問題があるんだったら、もっと前に言うはずだろ?その日になって急に言い出すなんて変だ。その人、奥さんやお姉さんに騙されてるんだよ。もう車の月賦代は出さないように忠告した方がいいよ・・・」

Tからの“また聞き”になるので、どこまで本当かは分からないが、その甥によると、車の事だけでなく、結婚そのものが女に騙されているに違いないというのだ。僕が彼女に騙され続けている・・・・?

Tはアパートに着いてから、こうも言った。

「甥が言うには、アナタの若い奥さん、きっと別のタイ人の男がいるんですよ。アナタからのお金は、きっとその男にも渡ってるんですよ。だから幾らあげても、もっと頂戴、もっと貸して頂戴ってなるんですよ。そんなこと、タイ人だったらすぐわかることです・・・アナタのような人のいい外国人は簡単に騙せるって・・・」

これがTの甥の見方なのか、それともT自身の意見なのか・・・おそらく、T自身の考えではないかと僕は思っている。

「アナタは今の若い奥さんに騙されてるんですよ。はやく目を覚ましなさい。一刻も早く、きれいさっぱり離婚してしまいなさい」

彼女に別のタイ人の男の存在があるということは絶対にないと僕は確信している。もしいるとすれば、本当に僕という男は間抜けということになる。一般論としてはあるとしても、彼女の場合、さすがにそれはないと確信しているのだが・・・言われてみると、少しずつ確信が揺らいできたりして(笑)。

それにしても、Tの本気度は日に日に増してきている。昨日もこう言ったのだ。

「そりゃ、アナタの奥さんはまだまだ若いし、ワタシとちがって綺麗なんでしょ。だから性的な魅力もあって、きっとセックスも上手なんじゃないの・・・でも、そんなものいつまでも続くものじゃありませんよ。気が付いたらお金を全部吸い取られてますよ。とくにイサーンの女性はそれが当たり前だと思っているんですから」

イサーンの女性への偏見には僕は同意しかねるが、Tの言っていることがあながち的外れでないことくらい、僕はとっくに知っている。

(8月8日、9時30分)


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No title

奥さんのお姉さんの車は闇金から金を借りるデポジットになっていて毎月の支払いが遅れて車を取り上げられているのでは?

さもありなん

Niyomさん、こんばんわ。その折は、お世話になりました。大変な時期にお伺いし、申し訳ありませんでした。一連の奥様の行動には、私も疑問を抱いております。「黒髪の女」の時のような、必死さ、愛人でもいいという弱音を、彼女は今回、吐いていません。私が一番、疑わしいと思っているのは、家賃の滞納です。そのお金だけでなく、実家への送金分のある程度は、Tさんの親せきが言うように、色男に回っているのではないかと思います。お姉さんの車は、すでに換金されているのではないかという想像さえしてしまいます。奥様は、すでに次の人生設計を描いておられるのではないでしょうか? 次回、訪問までにはNiyomさんの心は決まっておられるでしょうが、客観的に見て、お金の無心が過ぎる奥様との別離は避けられないのではないかと予測致します。勝手な意見ですみません。

Re: No title

Mattさん、こんばんは

結局のところ、次の日に家に帰ってみると、車とキーがありました。

Re: さもありなん

アンさん、こんばんは

> 「黒髪の女」の時のような、必死さ、愛人でもいいという弱音を、彼女は今回、吐いていません

妻という権利を得ているので、あのときのような態度をとることはもうないと思います。ただ、ここ数日、急に家事や犬の世話をきちんとしています。また同じ寝室で寝たがります。「(主としてお金に関して)自分が間違っていた」と反省しているのかもしれません。Tのところへ行っていることがわかっていても、「アナタが幸せなら、それでいいです」とLINEに書いてきます。それを嘘とみるか、本当の心とみるか・・・私にもわかりません。

>奥様は、すでに次の人生設計を描いておられるのではないでしょうか? 

彼女がTの存在を確認した日は取り乱していましたが、そのあとは妙に落ち着いています。(お金ではなく)私の心がいつか戻ってくると思っているとしたら・・・そしたら私もお手上げです。自分がまだ完全に彼女への愛情を失っていないことも自覚しているから複雑です。男女関係は本当に不可解。

結局お金なんですかねぇ。

お疲れ様です。私もタイ人女性とのお付き合いは駐在5年間で色々ありました。別れたきっかけは相手側の嘘が殆どです。月給をもらうまではかいがいしく、あなたと付き合うのはお金ではありませんよと言っていたのに月極めが始まるとともに全てにルーズになります。
所詮、疑似恋愛ですから1回いくらで毎回けじめをつけて次は約束しないというやり方を複数人と掛け持ちしています。先輩がタイ人女性と結婚されてからの心労は並大抵のものではないかとお察し致します。とにかくまだ男性として現役ですから、ご自分の思われるとおりの選択をされれば宜しいかと。

Re: 結局お金なんですかねぇ。

シュールさん、おはようございます

> 別れたきっかけは相手側の嘘・・・

男も女も、相手の嘘が一番気になるものです。なぜか、ひとつの嘘から全体が嘘で固められたりしますから。男女関係の重要なキーワードが“ウソ”。でも、双方が100%嘘のない関係って、ありうるんでしょうかね?それも、人間としては不自然な気もしますが。

>月給をもらうまではかいがいしく・・・月極めが始まるとともに全てにルーズ

彼女も、ここ半年以上このパターンでした。ところが新しい女(愛人?)の存在を彼女が知ってから、しかも月給を半分くらいに減らしてから、家事を以前と比べて格段にちゃんとするように変わりました。しかも私は避けようとしているのに、彼女の方から“お勤め”をしたがるので困ります。でも最終目的は“お金”でしょうね。

プロフィール

Niyom

Author:Niyom
2012年、60歳でチェンマイへ移住。2017年にタイ人の妻を病気で亡くした後、愛人だった若いタイ人女性と再婚、前妻が可愛がっていた小さな犬2匹も一緒に暮らしている。

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