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緊急親族会議!?(つづき)

1月24日(水)

親族会議が開かれたかどうか、それは何の確証もない。お昼過ぎに年老いた父親が迎えに来て(これも確証はない)、午後4時頃に今度はお姉さんに送られて家に戻ってきた。それだけだ。ついでに夕食の総菜を買ってきていた。

ただ、その日彼女は親戚と話し合ったと思われる根拠がある。その日の朝、結納金のことで僕と揉めた後に彼女は出かけた。そして夕方戻ってくると、そのことはまるでなかったかのように清々しい表情だった。

その日は僕は何も聞かなかった。彼女の様子を黙って観察していただけだ。「お金の事ばっかり言うんだったら、別の男を探せ!」とまで僕は言ったのだ。その言葉を忘れるわけはないだろう。でもその夜は、いつものように僕たちはお勤めしてから寝た。

昨日、夕食のときに話を聞いてみた。

「結納金のことは、お父さんは何て言ってるの?怒ってるの?」

「怒ってなんかいないわ。ぜんぜん心配しないで。その話はもういいの。」

「叔母さんは、まだうるさく言ってるの?」

「昨日、あなたのお金でお父さんが生活できてることを話したわ。そして、『お父さんに何かあったら助けてあげるよ』とあなたが言ってくれてることも話したの。そしたら、『それなら心配ないから、もう何も言わない』って叔母さんは言ってた。だから、もう大丈夫よ。」

彼女の73歳のお父さん(元大工さん)は、今は果樹園などのアルバイト程度の収入しかない。つまり季節によるが、ゼロのことが多い。彼女は今はほとんど専業主婦状態だから、彼女も収入はほとんどない。だから僕はお父さんの生活費も含めて毎月彼女にお金を渡すようにした。僕が遊び半分ではなく、本気で彼女と付き合ってることを示す意味でも、そうすることにしたのだ。

実質的に僕が面倒をみているお父さんまで結納金を要求してる、と言う話を聞いたときはショックだった。そういう性質の人にはとても見えなかった。眼鏡の奥に、実に優しい目を湛えていた。

若いころは酒飲みで浮気者だったらしい。そのせいで2年前に亡くなったお母さんは相当苦労したようだ。酔った勢いで家のドアに穴をあけたこともある。今もその穴が残っている。お父さんとお母さんは離婚した。離婚してからも、お母さん名義だった家にお父さんは長女と一緒に住み続けている。今は、そういう性質の男とは別人のように見える。歳は人を変える。

それはどうでもいい。どうみても、もう枯れてしまって足腰も弱り始めているお父さんが、結納金がどうのこうのと強く言うこと自体がぼくは信じられなかったのだ。ひょっとして、彼女の狂言かもしれない。叔母さんが何か言ったのは本当だろう。

僕は彼女を問い詰めるような性質の男ではない。少なくとも表面上は紳士だ。「キミはウソ言ってるんだろう!」なんて検事みたいなことは、口が裂けても言わない。「他の男を探しなさい!」はいいけど、相手を嘘つきと決めつけるのは本当の紳士ではない。嘘がばれたときの、女の悲しそうな顔は見たくない。

彼女は商売がしたい。一刻も早く始めたい。「50万バーツ出せる?」と口に出したのは、おそらく結納金のことじゃなくて、商売を始めるための軍資金だろう。僕はそう踏んでいる。いつ出してくれるかハッキリしないので、結納金を口実に僕からある程度まとまったお金を引き出そうとしたのだろう。答えは、彼女自身が言ってくれた。

「結納金のことは気にしないで。もういいの。それより、商売のこと。まず10万バーツでいいから貸してくれませんか?」

つい10日ほど前までは、30万バーツ出してほしいと言っていた。商売の中身はこの際伏せておくが、昨日は30万から10万になって、しかも「貸してくれ」と言う。さては結納金の話も怪しいなと思った僕は、まわりくどく質問した。

「そもそも結納金の話はどうして急に出てきたの?」

「前に言ったと思うけど、最近ファランがタイ人の女性と結婚して実家の近所に引っ越してきたの。」

そう言えば、確かに去年の暮れに聞いたことがあった。

「ファランは70歳くらいのおじいさんで、女は40歳くらい。もちろん両方再婚みたい。そのファランがうちの近所の中古の住宅と、これも中古だけど車を1台女に買い与えたの。それを見た叔母さんたちが、『あの人はまだ何もくれてないんじゃない』って言い出したの。」

なるほど。叔母さんが何か言い出したことはどうやら本当のようだ。しかも来月の彼女の誕生日に合わせて、僕たちは正式に結婚しようかと考えていたから、結納の話が出ても何らおかしなことではない。でも、それに乗じて(笑)、彼女が商売の軍資金もついでに出させようとしたのかもしれない。いや、軍資金のついでに結納金だろうか。

とにかく彼女は結納金がどうのこうのではなく、一刻も早く商売を始めたいようだ。借金の証文まで書いてもいいと言い出した。僕が相当のけちんぼで、なかなか重い腰を上げそうにないから、きっと痺れをきらしているのだろう。可哀想と言えば可哀想だ。だったら姑息なことはやめて、ずっと僕と一緒にいるつもりなら、もっと率直に話をすればいいとも思う。

これは、あくまでも彼女が結納の話をウソでなくても誇張していたという仮定の話だ。そうであっても、そうでなくても、僕は彼女が可愛いと思うし、もっともっと率直に何でも話せるようになるには時間が必要だから仕方ないと思っている。短気は損気。

僕たちは話し合いを続けた。

「僕にあまりお金がないことは前に説明したとおりだ。でも、そんなに商売を始めたいなら協力しないわけにはいかない。で、どこでやるの?」

すると彼女は具体的な場所を即座に答えた。やはり実家の近所の幹線道路沿いだ。早くしないと、その場所が確保できないのだろう。

「わかった。でも言っておくけど、浮気する女とは一緒にいられないから、それだけは守ってくれないと僕たちの未来はないよ。」

すると彼女は、「何それ?」という表情に変わって急に笑い出した。そして、

「そんなことあるわけないじゃない。浮気するんなら、それはあなたの方でしょ!」

彼女は僕の顔を見て笑いを堪えようとするだけで、そのあとは何も言葉を口にしなかった。筋違いの話に呆れたのだろう。

はからずも、僕が彼女の浮気を疑ったり、心配したりする性質の男だということを言葉に出してしまったことになる。これはキツネとタヌキの化かし合いの勝負としては弱みを握られたことになる。ちょっと作戦負けかもしれない。いや、作戦で負けてはいなくても、本性を丸出しにしては勝負にならない。

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商売の資金

なるほど、商売の資金ですか。

それなら、ある程度は出してやってもいいかもしれませんね。

かく言う私も、商売をしたいという彼女の希望に負けて、
数回出資しました。
でも、本人は真剣に商売に取り組んでいるので、この手の出資金は授業料だと思って居ます。

あと、ご存じでしょうが、タイ人の「借金」は、最初にそう言うだけで、ほぼ80%は戻ってこないと思った方が良いですよね。

親戚の子が、「・・・を買っておいてあげるからxTHBください」と言うので、そうしたけど、次回日本から行ってみると何もされておらず、どうしたのか聞くと、「別のことに使った」と言って、謝りもしないなんていう経験もあります。

ま、タイ人って、基本謝らない人たちですけどね。

Re: 商売の資金

ナイアンプアさん、こんにちは。

> 本人は真剣に商売に取り組んでいるので、この手の出資金は授業料だと思って居ます。

そうですね。商売なら、すぐ分かりますからね。嘘はつけません。うちの場合は近所ですからスケスケです。そのうち手伝えと言うかもしれません。

> タイ人の「借金」は、ほぼ80%は戻ってこないと思った方が良いですよ。

はい、よーく知ってます。これはタイ人の特性ではないです。日本人もほぼまったく同じだと断言します!
(なぜムキになってるか、わかりますよね)
もちろん、彼女から証文をとるつもりもありません。無意味ですし、よほど儲からない限り返ってこないことは知ってます。儲かっても次の商売につぎ込むので戻りません。それより、これから何回も何回も借金するでしょうね。授業料を僕が払ってあげることになります。試験の成績が良くて、卒業できればいいんですが・・・

冷静な対応

なるほど。
彼女が便乗したビジネス資金捻出感が強いですね。
彼女も昼間は暇だから色々な事を考えるのでしょう。
この辺で授業料だと思い、出してもいいのではないでしょうか。
但し、エビデンスは残しましょう、次回の為にも。
彼女の浮気は心配はないでしょう、自分の立場は十分理解してますよ。
彼女の方が今の生活を失いたくない気持ちが強いと思います。

No title

お金の事は、相手によって相当違うと思います。
未だに以前の女からは連絡がありますが、先月の事故で車修理に出してる話をするとその費用出そうかと言ってくれる、気持ちだけはうれしかった。こういうタイ人もいるんですね。
病気の時もお金あるかと心配してくれる。これは一緒に住んでいたころマコーミック病院で胃カメラ検査、3万バーツ以上払ってるんでそれを見て目を丸くしていた。そのイメージがあるのか、病院へ行ったと言うといつもそんな事を言ってくれる。
そんな事はないと自分では思ってるんだが、どこかに未練があるのかな?

Re: 冷静な対応

団塊オヤジさん、こんにちは。

> 彼女の浮気は心配はないでしょう、自分の立場は十分理解してますよ。
> 彼女の方が今の生活を失いたくない気持ちが強いと思います。

まるで、彼女のことをよく知ってる人みたいなコメントですね。会ったことでもあるんですか?(笑笑)

> この辺で授業料だと思い、出してもいいのではないでしょうか。
> 但し、エビデンスは残しましょう、次回の為にも。

まさに昨日そうしようと決めました。商売がうまくいかなくても、安い?授業料だと思えばいいでしょう。

エビデンスは残した方が彼女へのプレッシャーになっていいかもしれませんね。
考えを変えて、ご忠告通りにします。

Re: No title

alfaさん、こんにちは。

> お金の事は、相手によって相当違うと思います。

まったくその通りですね。何でも言うとおりにすると足元を見られます。でも人を信用できない人は、人からも信用されません。これは人生の真理だと僕は思ってます。(ちょっと筋違いでしたかね?)

> 未だに以前の女からは連絡がありますが、先月の事故で車修理に出してる話をするとその費用出そうかと言ってくれる、気持ちだけはうれしかった。こういうタイ人もいるんですね。
> どこかに未練があるのかな?

どうしてお別れになったのか知らないので、また筋違いかもしれませんが、それは未練と言うより、あなたへの感謝の気持ちがあるという表れではないでしょうか。

Re: 貸さない

タムジャイさん、本日2度目のコメントご苦労様です。

> 笑えるのが内容は少し違えど搾取するやり方は皆同じだなと思いました。

人生いろいろ、タイ人もいろいろです。

> 傍から見ると貴兄は、すでに惚れてる弱みで相手から振り回されている様に見えます。

女に振り回されるのは、僕の人生の楽しみのひとつですからね。楽しいですよ。

> 因みに私はタイ人と離婚し、またタイ人と再婚してます。低層なタイ人とは、なかなか折り合わないと過去で痛感しました。

低層なタイ人?貧乏人ということですか?あなたもいろいろ苦労されてるようですね。

あなたのコメントを読んでいて率直に申し上げると、人の事よりご自分のことを心配してくださいな、という感想です。言ってる意味がわかりますか?

No title

うまくいきますように。

タイによく行く、
だいたい同い年ですので。

Re: No title

なまけものさん、こんばんは。

> うまくいきますように。

ありがとうございます。
同年代、まだまだ楽しみな時間がありますね。

Re: Re

ご苦労さん。

タイ彼女 あるある

本文と細部は違えど、似たような趣旨の会話を小生も何度したことか、、、、

やはり、日本人男とタイ人女の思考パターンなんて、それほど違わないもんなんだと感心。(ブログ主様とは政治的趣向はかなり違うはずですが、、、)

「商売したい、、、」
素人のくせに、そんなことを言い始めるのは、やはり、彼女の身近な誰かが商売で成功している例を目の当たりにしているから。

うちのケースでは、知人が輸入雑貨の販売で大儲けして、どうも、FBとかで購入したベンツを見せびらかして自慢しているのに影響を受けているらしい、、、、自身の成功を(必要以上に)自慢するという感性はそもそも日本人とは随分と違います。

「そんなに自信があるなら、しっかりしたビジネスプランを書いて銀行で借りてこい!」
そんな風に言い返してます。







Re: タイ彼女 あるある

こんばんは。

> 素人のくせに、そんなことを言い始めるのは、やはり、彼女の身近な誰かが商売で成功している例を目の当たりにしているから。


彼女の場合は、僕が少しでも否定的なことを言うと反発します。独善的ともいえる自信はどこから来るのでしょうかね。仰るように成功例しか目に入らず、失敗から学ぶことができないとしたら、やっぱり危うさは残ります。

でも「何もしないよりはいい」と言えばその通り。割り切ってやらせてみることにしました。
プロフィール

Niyom

Author:Niyom
2012年、60歳でチェンマイへ移住。2017年にタイ人の妻を病気で亡くした後、愛人だった若いタイ人女性と再婚、前妻が可愛がっていた小さな犬2匹も一緒に暮らしている。

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