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昔話に花が咲く

1月30日(火)

昨日、夕食をとりながら僕たちはたくさん話をした。彼女はビールを2本半、僕はビールを少しとスピリッツのソーダ割を4杯飲んだ。二人とも、その程度では酔ったりはしない。アルコールの強さは、いい勝負だと思う。

夕餉(げ)の会話はこれまでも欠かしたことはない。しかし“日本人電話番号疑惑”が明るみに出てからの3日間は、険悪な空気こそ流れていなかったけれど、かと言って楽しいひとときではなかった。昨夜は、お互いに吹っ切れたように盛り上がった。昔話と言っても、そう古い話ではない。

「男から食事に誘われることはよくあるんだろ?今でも。」

「声を掛けられることはあるけど、行かないよ。アナタと付き合うようになってからは。」

「ウソつけ。もう4年も誰とも行ってないって?そんなこと信じられるかよ。」

「女友達とはよく行ってたよ。アナタと一緒に暮らし始めてからは、それもなくなったけど。」

僕と彼女の出会いはゴルフ場だった。彼女は25歳のときにバンコクから両親のいるチェンマイに戻ってきて、ゴルフ場のキャディーのアルバイトをしている。僕は10数年一緒に暮らしたタイ人女性と二人でゴルフ場に行くことが多かった。だから彼女たち2人は何度か会っている。

女性は質(タチ)の悪い乳癌をかかえていた。文字通り、抱えているという言葉が合っていて、再発と転移を繰り返した。病状が悪化してからも「一緒に歩きたい」と言った。何をするのも二人一緒だったから。でも、とても辛そうにすることがあってから、ゴルフ場には連れて行かなくなった。そのあと、ふとした“遊び心”からキャディーの彼女を食事に誘った。もう4年近く前のことだ。

「アナタから食事に誘われたとき、お母さんとお姉さんと親戚に相談したのよ。アナタ知らないでしょ。」

「そんなこと、知るわけないじゃん。」

「そしたら、みんなが『性格の良さそうな人だったら、行ってらっしゃいよ』と口を揃えて言ったの。ワタシはだいぶ迷ったわ。」

「タイ人のフェーンがいる人だけど・・・とは言わなかっただろ?」

「いいえ、それも言いました。歳は60くらいだってことも言いました。」

「で?」

「それについては、誰も何にも言わなかったわ。」

つまり、彼女にとっては母親と親戚公認のデートだったわけだ。ところが、2回目のデートのとき、ちょっとした買い物と食事のあと、僕は思い切って彼女をホテルに連れ込んだ。文字通り、彼女の意思をほとんど無視した、かなり強引な“連れ込み”だったことは確かだ。それ以来、彼女とはほぼ「週一」で会った。僕は彼女と付き合うようになってから、同時に2人の女を愛し始めたことになる。

その頃、「酒と女は2合まで」という格言に逆らって、別のゴルフ場のキャディーにも手を出した。迷った末に、それは数か月でやめた。3人の女を愛することはできそうになかった。僕には愛人を2人抱えるような甲斐性はないことを知っていたからだ。

「奥さんは、ワタシたちのことは全然知らなかったんでしょ?」

「ハハハ、それは絶対に・・・・・知っていたと思う。ものすごく僕のことを愛してくれた女だけど、とてつもなく嫉妬深かった。同じタイ人なのに、キミとは随分違ってた。僕がゴルフ場へ行くと言うと、『キャディーは指名しちゃだめよ』といつも言ってた。危ないからって。」

僕が今の彼女とデートするときは、「ゴルフ場に行ってくる」とは言わないで、「ゴルフの練習に行ってくる」と言って一人で出かけることが多かった。とてつもなく勘の鋭い女だったから、最初から僕に女ができたことを薄々は気付いていたはずだ。

決定的だったのは、僕のカバンの中からシデグラ(バイアグラのタイ版ジェネリック)が見つかったときだ。怪しいと思って家探ししたのではなく、偶然発見したことは確かだと思う。2~3日は大変な事態となった。でも、今はこの世にいない彼女は、そのあとはじっと堪えた。亡くなる数か月前には「好きなヒトがいるんでしょ。わかってるわ。私のかわりに大事にしてあげてね」と口にした。

「奥さん、ワタシたちのことを知ってて怒らなかったとすれば、それは自分がもう生きられないって分かっていたから?」

「それもあると思う。でもね、キミと違ってすごく気性の激しい女だったけど、心の奥底は純粋で綺麗で、優しい人だった。」

彼女は、もうこの世にいない女のことがずっと気になっていたのだろう。僕はあまりその話をしたいとは思わなかったが、彼女はもっと聞きたがった。

「奥さんとは病気が進んでもセックスしてたの?」

僕はこの質問には直接は答えなかった。質問の真意が読み取れなかったからだ。もし僕が同時に2人の女とセックスしていたとしたら、彼女は「嫌だな」と思うから聞いてみたのだろうけれど・・・。

実際は、「ノーであり、イエスでもある」と答えるのが正しい回答だった。

彼女と付き合い始めた頃はノーだ。妻とは1年以上セックスはしてなかった。でも、病気がさらに進行して、自分に残された時間がそう長くないと悟った頃から、急に僕とセックスしたがるようになった。外に女がいると確信したからかもしれない。そして実際に1週間に1回くらいするようにした。

僕は自由に動かせなくなっていた彼女の体のことを考え、激しい動きを避けた。いたわりながら抱いた。できるだけ短く、できる限り優しく、そしてそれでも一体感を感じられるように細心の注意を払ってセックスした。僕とセックスすることで、迫ってくる死への不安を忘れようとしたのだと思う。そしてセックスすることで、2人の愛情をもう一度確かめたかったのだと思う。

もちろんそんなことは彼女に話さなかった。その必要がないからだ。ただ、僕たち2人の仲を、勘の鋭い妻は知っていたはずだということだけ理解してくれればそれでいいのだ。

昨夜は彼女の生理が終わったばかりだった。前夜も、そのまた前夜も、彼女は口と手を使って僕が射精するまでがんばってくれたので、一晩くらい何もしないでおこうと考えていた。でも、それは土台無理な話だった。

飲みながら色々な話を2時間くらいしたので、彼女はいつもと違って少し興奮していたのかもしれない。たった4日ぶりだと言うのに、彼女は激しく燃えた。思えば僕たちがはじめて交わった4年前は、彼女は言ってみれば細身の“マグロ女”だった。それを僕が一生懸命に育てた。昨夜の燃え方は、その成果を存分に感じ取ることができる豊艶なセックスだった。

今朝はまた5時に起きて、ゴルフ場へ出かけて行った。今年になってからは4回目だ。家でキャディーの制服を着て出かけるので、その姿を目にすると、彼女とゴルフ場で出会った頃を思い出す。4年前は20代半ばにもかかわらず、どことなくまだあどけなさが残っていた。今は、随分と女らしくなった。

DSC_1284.jpg

チビは彼女から片時も離れない。僕と同じで女好きだ。(昨日の昼下がり)


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非公開コメント

単純な疑問です。日本の年金との関係

高齢の日本人との結婚を目指すタイ人女性は、一般的に、次のようなことをご存じなのでしょうか??

① 入籍すると加給年金がつく
② <本人が65歳になると独自の年金(月6万円弱)がもらえる=すみません、不確かです。>

③ 寡婦年金がもらえる。

以上、単純な疑問です。不適切とあれば、没に願います。

Re: 単純な疑問です。日本の年金との関係

> 高齢の日本人との結婚を目指すタイ人女性は、一般的に、次のようなことをご存じなのでしょうか??

> ① 入籍すると加給年金がつく

入籍だけではダメです。同居が必須。

> ② <本人が65歳になると独自の年金(月6万円弱)がもらえる

老齢基礎年金ですね。

> ③ 寡婦年金がもらえる

遺族年金ですね。正しく手続きすれば、外国人でも海外でももらえます。

以上のことは、日本人のパートナーがよくよく説明しない限り、タイ人は知ってるわけがありません。

No title

キャディーさんもされてるんですね。そうすると先日の日本人はゴルフ場のお客さんじゃあないんですか?
私の知り合いも2人キャディーさんがいますが、やはり携帯に日本人入れてますね。

Re: No title

> 先日の日本人はゴルフ場のお客さん

もちろんそうです。でも、それならすぐにそう答えればいい。聞かれて慌てる。タイだけでなく日本の番号もキープしてる。挙動不審でしたね。

昔話?

随分詳細までオープンにしましたね。
意味深く拝見しましたが?それにしてもNiyomさんは絶倫です。
マグロからの大変身・ もうお金でなくても彼女は離れないのでは。
愛犬チビの寝相が面白いです。
日本が寒すぎなので今月バンコクに行く事にしました。

Re: 昔話?

団塊オヤジさん、こんばんは。

> それにしてもNiyomさんは絶倫です。

脚色があるかもしれません。話半分??面白半分。

> もうお金でなくても彼女は離れないのでは。

いやいや、普通はお金が大事です。

> 愛犬チビの寝相が面白いです。

団塊オヤジさんの犬はああいう恰好しないですか?

夏に入る前のバンコク、楽しんできてください。チェンマイにもどうぞ。

Re: 非公開メッセージ

メッセージありがとうございます。答えは...yesです。

2つの家族、2人の女性はまったく別ですけど 僕の心の中で繋がっているので、いつかブログの中でも繋がるときが来るかもしれません。

もう繋がり始めているかも知れません。筆(指先) の赴くままです。
プロフィール

Niyom

Author:Niyom
2012年、60歳でチェンマイへ移住。2017年にタイ人の妻を病気で亡くした後、愛人だった若いタイ人女性と再婚、前妻が可愛がっていた小さな犬2匹も一緒に暮らしている。

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